バレエのヴァリエーション難易度一覧!初心者から上級向けまで徹底紹介

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憧れの役になりきって踊れるヴァリエーション。挑戦してみたいけど不安だな、、という方必見です!


1. 踊れるようになったら、ますます楽しくなるバレエのヴァリエーション

(1) ヴァリエーションの意味
ヴァリエーションは、バレエの見せ場です。舞台の真ん中で、一人で踊る事をヴァリエーションと呼びます。
また、ステップやジャンプの順番もヴァリエーションと呼ばれています。
是非、ヴァリエーションを覚えて、雰囲気も考えながら踊ってみて下さい。


(2) 有名なヴァリエーション
白鳥の湖やドンキホーテは、大変人気のある演目ですが、幕毎のヴァリエーションは、コーンクルなどで課題として取り上げて実施されます。
また、数幕のみ行われる事もあります。しっかり覚えて、舞台の真ん中で、思う存分に、演じて下さい。
物語は、全幕通して見るのも楽しいですが、時間も必要としますし、観る費用も高くなるのが現実です。
ジャンプは、たくさんの見せ場であり、観客脚をしっかりと披露し、腕に顔をつける事で見え方が違ってくる事を理解し、動作を行いましょう。


(3) ヴァリエーションの魅力
初心者にとっては、群舞も素晴らしい経験ですが、ソロは最高の機会のはずです。バレエの上達と共に、難易度も上がります。
ヴァリエーションは覚えれば、独創性も創造性も表現できます。逆に群舞は周りと合わせながら、音楽通りに音を外さない工夫と、周りの動きを見なければいけません。
ヴァリエーションは、長くなると大変ですが、呼吸を正し、常に柔らかく、しなやかな動きを心がけましょう。バレエの上達に欠かせな、表現力と、ヴァリエーションの解釈を意識して行う様にしてみて下さいませ。


2. 難易度別!人気のヴァリエーション 

(1) キューピット、ペザントなど・・・難易度低め
【キューピットのヴァリエーション】
ドン・キホーテの夢の場面に登場する有名なヴァリエーションです。
キャラクター性の強い個性的な踊りで、子供からの人気も高い踊り。

振り付けの難易度も低めなうえ、踊りの時間も非常に短いです。
初心者が挑戦しやすい曲ですが、テンポが速いのでしっかり音に乗ることが大切です。
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【ペザントのヴァリエーション】
ジゼルの第1幕で踊られるヴァリエーションです。
特別大きな見せ技はありませんが、可愛らしく軽やかな振り付けが特徴です。
小学生から中学生くらいから挑戦することが多く、難易低めです。


【フロリナ姫のヴァリエーション】
眠りの森の美女、第3幕で登場するブルーバードとフロリナ姫のヴァリエーションです。
エシャッペやパッセなど、初歩的なステップが多いので難易度は低めです。

しかし、初歩的なステップだからこそ美しく軽やかに表現しないと、つまらない踊りになりがちなので、表現力が求められるヴァリエーションでもあります。


【オーロラ姫のヴァリエーション・第3幕】
眠りの森の美女より、第3幕のオーロラ姫のヴァリエーションです。
ヴァリエーションに初挑戦する人や、初めてのコンクールなどに使われるヴァリエーションです。

ヴァリエーションの中では、最も定番というイメージがあり、有名です。
難易度は低めですが、最後にピケターンの1周があります。


【キトリのヴァリエーション・第3幕】
ドン・キホーテ第3幕、キトリの結婚式でのヴァリエーションです。
こちらは扇子を持ってダイナミックにジャンプをする振り付けが特徴です。

めでたいシーンの明るい曲なので、元気に踊るのがポイント。
それほど難易度は高くありません。
ジャンプが得意な人や、アクティブな踊りに挑戦したい方向けです。
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(2) ジゼル、ガムザッティなど・・・難易度中

【スワニルダのヴァリエーション】
コッペリアに登場するスワニルダのヴァリエーション。
スワニルダのかわいらしい帽子と、白いチュチュが印象的です。

ヴァリエーションの中では知名度も高く、馴染みのある踊りのひとつ。

前半の難易度は低めで、若さや可愛らしさなどの表現力の方が求められます。
しかし、最後にイタリアンフェッテとピケターンの1周が登場するので、後半
に難易度が高まります。


【オーロラ姫のヴァリエーション・第1幕】
眠れる森の美女より、第1幕のヴァリエーション・ローズアダージオです。
全体的に曲調がゆっくりで、それに合わせたステップと表現力が少し難しいです。

また、中盤にピルエットを4回決める振り付けが出てきます。

全てダブルだったり、最初の3回がダブルで最後の1回がトリプルになったりと、様々なパターンがあります。
吉田都さんは、このヴァリエーションの最後のピルエットで5回転を見せています。

【ガムザッティのヴァリエーション】
ラ・バヤデールより、ガムザッティのヴァリエーションです。
グランパドシャの連続が特徴ですが、イタリアンフェッテが入ることもあります。

ニキヤのライバルであるガムザッティには、強さのあるダイナミックな踊りが求められます。

見ているだけだとあまり難しそうに感じられないのですが、ジャンプの連続とイタリアンフェッテ、最後にまたジャンプと、休む間もない振り付け。
体力がないと最後まで踊ることができないヴァリエーションです。


【金平糖の女王のヴァリエーション】
くるみ割り人形より、第2幕のグラン・パ・ド・ドゥで踊られるものです。
お菓子の国の女王である、金平糖の精。

あまり難易度は高くありませんが、美しく可憐なお菓子の国の女王を表現するのは難しいです。

音楽も、静かで実に繊細な曲。
そのため、曲中でメリハリをつけるのがとても難しいヴァリエーションであると言えます。


【ドルシネア姫のヴァリエーション】
ドン・キホーテ第2幕より、夢の場面に登場するドルシネア姫の踊りです。

序盤のゆっくりとした音楽に合わせて、しっかりポーズをとる振り付けが思いのほか難しいポイント。
ごまかしがきかないので、バランス力やキープする引き上げ力が試されます。

脚を高く上げてキープしたり、ポアントで立ちながら移動したりという難しい振り付けも登場します。
最後にはイタリアンフェッテとピケターン1周が入るので、中級者以上に適したヴァリエーションです。


【海賊のヴァリエーション】
海賊より、メドゥーラのヴァリエーション。
ピルエットやフェッテなどを組み合わせたターンがポイントのヴァリエーションです。

バレエの定番衣装のチュチュではなく、ジョーゼットという衣装であるのが特徴。
軽い素材のワンピーズのような衣装で、海賊やロミオとジュリエットなどで登場します。

海賊のヴァリエーションにはいくつか種類がありますが、どれも同じようにジャンプや回転技が多く、非常に体力が要ります。
中級者以上でないと挑戦しにくいでしょう。

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【エトワールのヴァリエーション】
パキータより、エトワールのヴァリエーションです。
ハープをメインに構成された曲で、大人っぽい雰囲気が求められます。

脚を大きく上げてキープし、はっきり見せる振り付けが多いので、柔軟性とキープ力が必要になります。
アティチュード・ターンなどのバランス力が重要な振り付けが入ることも。

柔らかい動きと、キレのある動きをはっきり使い分けるのが、上手に踊るポイントになります。


【オデットのヴァリエーション】
白鳥の湖より、オデットのヴァリエーション。

ポアントでルルベ・アップしてから、脚を動かし、キープするというステップが多いです。
優れたバランス力と、引き上げる腹筋の力が必要。

また、白鳥のか細く儚い様子を表現するのも難しく、体型や骨格などで見栄えが大きく変わります。
誰でも挑戦できるヴァリエーションではない、と考えたほうがよいでしょう。


(3) オディール、海賊(メドーラ)など・・・難易度高め


【パリの炎のバリエーション】
パリの炎に登場する、明るくかわいいヴァリエーションです。
しかしそのかわいさと裏腹に、ポアントで立っている時間があまりにも長いことから、難易度は非常に高いと言えます。

バレエシューズ部門のコンクール課題曲になることは多いですが、ポアントで踊るのとバレエシューズで踊るのとで、曲自体の難易度が大きく変わるヴァリエーションなのではないでしょうか。


【ダイアナのヴァリエーション】
ダイアナとアクティオンより、ダイアナのヴァリエーションです。
ジョーゼットに、弓矢を持って踊る個性的な踊りです。

脚を高く上げてキープする振り付け、高いジャンプ、回転技と、難易度の高いパが多いのも特徴になります。


【グラン・パ・クラシックよりヴァリエーション】
グラン・パ・クラシックは、第1幕~という構成ではなく、グラン・パ・ド・ドゥそのものの構成で成り立つ演目です。
その中の女性の踊りが、このヴァリエーションになります。

曲自体はゆったりと落ち着いた曲ですが、アテールからポアントに立ち上がるステップが非常に多く、とても強靭な腹筋がないと踊れない曲です。

後半、舞台の下手前から上手後ろに向かって、フォンデュとターンを組み合わせながら、軸足でポアントとアテールを繰り返すステップがあります。
これは見ている方に力が入りそうなくらい、難しい振り付けです。


【オディールのヴァリエーション】
白鳥の湖、第3幕よりオディールのヴァリエーションです。

とても優雅で美しい曲調のヴァリエーションですが、ほぼ回転しています。
全ての構成が回転技で組まれているので、難易度は非常に高いでしょう。

また、オディールは強い性格の役どころですが、黒鳥らしい繊細な部分も表現しなければなりません。
技のみならず、表現的にも非常に難しいヴァリエーションになります。


脚でタンバリンを打つのがとてもかっこよく、回転しながら、また高く上げた手足でタンバリンを打つ振り付けが多いです。

小道具を使うことや、大人っぽい表現力が求められることからも上級者向けのヴァリエーションになっています。

【チャイコフスキーのヴァリエーション】
チャイコフスキー・パ・ド・ドゥの中の女性ヴァリエーションです。
一つひとつの振り付けは難しいものではありません。

しかし、曲のテンポがとても速く、音に合わせるのがとても難しい踊りです。

体重移動や上半身の使い方など、表現の仕方がイマイチだと実に単調に見えてしまいます。
上級者が表現重視で披露するヴァリエーションだとも言えるでしょう。


(4) リーズなど・・・珍しいヴァリエーション

【リーズのヴァリエーション】
リーズが初級者向けと言われるのは、ピルエット連続や、イタリアンフェッテやグランフェッテなどの難度の高い回転技や、アラベスクやアチチュードなどでの長時間のバランス、そして大きなジャンプの連続などが入っていないからだと思います。
リーズのヴァリエーションも、主役のヴァリエーションですから、それなりに難しくて当たり前です。特に最初のパドブレ連続の時の綺麗な足さばきや、途中のアンポワテでのターン(逆回転もありますので)、そして最後に斜めに進むターン連続部でも、フロリナは7回転分ぐらいで済みますが、リーズは12回転分以上しっかりあります。


【エスメラルダのヴァリエーション】
エスメラルバのヴァリエーションでは、タンバリンや弓矢が使われます。
赤や黒などのはっきりした色のチュチュに、タンバリンのイメージが強いのではないでしょうか。


3. もっと上手くなる!ヴァリエーション上達



(1) 一人で踊るからこそ部分練習

ヴァリエーションは1分~2分程度の長さしかありませんが、
難しいステップや回転技、素早く動かす足の動きなど短い中に
たくさん盛り込まれているのがヴァリエーションの特徴です。

ヴァリエーションは基本的には一人で踊るもの。
その空間を自分がどう使うのかがとても大切ですね。
また一人で踊る分、休む暇も無く様々な難しいことを
しなくてはいけないのがヴァリエーションの大変な部分の1つです。

練習の段階では、たとえ一分でも通すとすぐに疲れてしまいます。
通す練習ももちろん大切なのですが、まずは細かい部分練習を
たくさんやることをお勧めします!
何回も繰り返し練習することで、まず体が覚えてきます。
そうすると、次はこうしたい、ああしたいというのが
だんだんと出来るようになってきます!!

バレエは急に上達することは決してできません。
そのくらい難しいことをしているからです!
なので、焦らず一段一段階段を上るような感覚で
ひとつひとつ確実にこなしていくように心がけてみてください!!


(2) 目線を意識して表現力を
ヴァリエーションクラスではそれまでやったことの無かった踊っているときの表情なども学ぶことができます。それに少し慣れてきたら、ヴァッリエーションではない普段のレッスンの中でもそれを意識するようにしてみましょう。顔の表情だけではなく身体の向き・肩のつけ方など恥ずかしがらずに堂々とすることができると、ただ淡々とまっすぐ踊っているだけのときより数倍美しく見えます。
はじめは難しいかもしれませんが、バレエの身体や顔の向きには必ず決まりがあります。
それらをマスターするだけで今まで踊っていたのと同じ踊りでもまったく別物のようになります。普段のレッスンでも顔や身体の向きがきちんとできるようになれば、新しいヴァリエーションのレッスンになったときも混乱せず自然と動けるようになり、表情や表現を意識する余裕ができてきます。ヴァリエーションクラスでできるようになれば、発表会などの舞台でもお客さんから見て美しく見える向きで踊る事ができるようになります。


(3) 以外と見られている上半身

皆さんは、バレエを見るとき、ダンサーのどこを見ていますか?

もちろん素晴らしい足さばきや、綺麗な甲に見とれることも多いと思います。
ですが、意外と、上半身を見ていると思いませんか?
顔の表情や腕も意外と見ているのではないでしょうか?
客席から見るとき、目が行くのは顔の表情や腕の使い方・・・
足ばっかり気にして上半身が疎かになると、
せっかく足を綺麗に使っていても、総合的に見て
なんだか物足りない・・・というようになってしまいます。

顔の表情は踊るときになるとできない・・・なんて方も
いると思いますが、腕は気をつければ誰でも
綺麗に素敵に見せれるようになります!

ひとつは、手の通り道を明確にすることです!
どこから手が出てきたのか、わからないような動きだと
ザツにも見えてしまいます。
アンバーを通過してアンナヴァン、そこを通ってから
第一アラベスクなど、様々なパターンがありますが、
その手の通り道を自分の中で整理してみてください!
ゆっくりでいいので確認しながら
自分の体に覚えさせてください!
そうすると、他のことを意識しながらでも
綺麗にアームスを使えるようになってきます!
ヴァリエーションを踊れたらもっとバレエが好きになりますね!
ヴァリエーションクラスで様々な役に挑戦しよう!


【NOAのヴァリエーションクラス】

講師:ウェザフォード美輝先生
レッスン日時:都立大校 B1Bst(日)14:20〜15:50


講師:本馬 亜紗花先生
レッスン日時:新宿校Dst(日)16:00〜17:30


講師:鈴木 久美子先生
レッスン日時:新宿校Dst(金)14:20~15:50


講師:厚木 彩先生
レッスン日時:新宿校Dst(水)12:40〜14:10


講師:金子 紗也先生
レッスン日時:新宿Est(月)20:40〜22:10


月ごとにヴァリエーションが変わりますのでNOAのHPからご確認ください♪