■はじめに:バレエを始める理由
バレエを始めるきっかけは、親や先生に勧められて、子供の頃からの夢、バレエの作品を見たことで、健康や美容のために、なにか趣味として始めたくて、、、などなど人によってさまざまかと思います。ただ、初めてだったり、ブランクが長かったりすると、始めるにあたって不安や疑問はたくさんあると思います。
例えば、
・バレエを始めるにあたって必要なもの
・服装、髪型
・教室はどこに通えばいいのか(場所、値段など)
・レッスンはどのように進むのか
・どんな先生がいるのか
・習っている年齢層は?
・男性でもできるのか
など、思い当たる項目はあったでしょうか?
今回はそんな不安や疑問を解決するお手伝いをさせていただきます!
■バレエを始める前に準備すること
○必要な道具と服装
バレエシューズ(初心者向けの選び方)
1.まず測り方は、垂直な壁にかかとをつけ、一番長い指までの長さを測ります。※左右差がある場合、大きい方の足のサイズを参考にしてください。
2.測ったサイズよりも0.5~1.0cm大きいバレエシューズを選んでください。
※小さいお子様できついシューズが苦手な場合は、1.0~1.5cmの大きいサイズをおすすめします。
ウォッシャブルストレッチスプリットバレエシューズやストレッチスプリットバレエシューズは他のバレエシューズと異なるため、足の実寸と同じサイズを選んでください。
○快適な服装(レオタードやスパッツなど)
一般的にみなさんが想像するバレエでの服装は、レオタードだと思いますが、レオタード含めいくつかご紹介させていただきます。レオタード+タイツ(巻きスカート、ショートパンツ)
この服装は体の線がはっきり見えるものなので、体の動きも見やすいです。また、いかにもバレエらしい服装ですので、テンションも上がると思います。
気を付けるポイントとしては、普段のアンダーウェアだとはみ出てしまうため、バレエ用のアンダーウェアがおすすめです。また、レオタードは上下繋がっているウェアになりますので、お手洗いへ行くタイミングを考えておくといいでしょう。
今風ぴったり系ウェア
バレエ用トップス、ぴったりしたスポーツ用トップスに、ダンスやヨガ用のぴったりパンツ(巻きスカート、ショートパンツ)という服装もあります。体のラインが残せる利点もあり、巻きスカートやショートパンツで体型をカバーできるというポイントもあります。
気軽なスタイル
Tシャツに動きやすいボトムスというすでに持っているものでも大丈夫です。ダボダボですと、動きが見えないというデメリットはありますが、動きに慣れる、自信がついてきて、服装にもこだわりたいという気持ちが湧いたら、上記でご紹介した服装にトライしてみてください!
○髪型(お団子ヘアやポニーテール)
髪の毛の長い方は、お団子ヘアやポニーテールでまとめましょう。特にターンする時など動く際に、じゃまにならないですし、周りの生徒様にも迷惑がかからないためにまとめておくようにしましょう。
◼️自宅でできる準備運動
○ストレッチや体をほぐす簡単なエクササイズ①足首ストレッチ
・床に座り左の脚を伸ばし、その上に右脚を曲げて乗せる。・右足の指と左手の指をぎゅーと握り合わせる
・握り合う力を緩め、足首の力で足首を回す。(1回転8秒間程)
・外回しと内回し両方行う
・反対側も行う
②股関節のストレッチ
・床に座り足の裏が合わさるように、膝を曲げる。膝が床につくようにする。・そのまま足をバウンドさせる。また、膝に手を置いて軽く押さえてもあり。
※もっとできるかたは、ゆっくり呼吸をしながら、そのまま前に倒れて、床に手を着いてみましょう。
③おしりのストレッチ
・床に仰向けになり、両ひざを立てる・右脚を左脚の太ももに乗せる
・左脚の膝の裏を両手で持ち、胸に引き寄せる(20-30秒キープ)
・反対も同様に行う
④肩こり解消ストレッチ
・顎を引き、背筋を伸ばす・両手を上に伸ばし、手の甲を合わせる。この時両腕が耳の後ろに来るようにする。
・そのままの状態でゆっくり肘を曲げ、両腕をおろす
・上げ下げ1セットで、10回行う
○身体の柔軟性を高めるための軽いストレッチ法
①前屈
・つま先を伸ばす・骨盤をおこして背筋を伸ばす
・息を吸いながら両腕を上に上げる
・息を吐きながら前に倒す(10秒間)
※背中を丸めず、骨盤から倒れるイメージで行いましょう。
②横開脚
・開けるだけ足を開く ※無理は禁物です!・太ももの付け根をもって、前後に揺らす→股関節をゆるめる
・体の横を伸ばす
・前に倒す(ゆっくり息を吐きながら倒しましょう)
つま先を天井に向ける
※前に倒す時は、手前からゆっくりと前に倒れてみてください。痛気持ちいいポイントで行いましょう。
③前後開脚
ウォーミングアップから始めましょう。・右脚を伸ばして、左脚を曲げる
・前に倒れる
反対側もやる
・うしろ脚の前側を伸ばす
骨盤を前に向けて、片方は曲げ、もう片方は後ろへ
反対側もやる
〇本番です!
・脚を前後に開く難しい人はできるところまで!両手をつき行いましょう。
ペタンとつけた方は、両腕を上に上げてやってみましょう。
ストレッチは、できるところまでで大丈夫です。無理をしてしまうと、怪我につながってしまうのでできるところ、やれそうなことから始めていきましょう。特にお風呂あがりがおすすめです!
■バレエ初心者向けの基本的な動き
○姿勢と立ち方:正しい姿勢(背筋を伸ばす、足の使い方)
バレエにおける正しい姿勢は、頭頂部から耳、肩を通り、太ももの付け根の外側、膝のお皿の内側、内くるぶしの前側までが一直線になるような立ち方です。足のポジションは、6番ポジション(パラレル)です。
パラレルは、右足と左足のつまさきをぴったりと揃えて前に向けます。お腹を引き上げ、お尻を締めます。ポイントは、肩を下げて立ちます。立った状態が頭の先から足までまっすぐになるよう、上からつられるイメージでやってみましょう。
バレエ独自の立ち方や基本的なポジション(1番、2番ポジションなど)
1番ポジション:両足のかかとをつけ、つま先を外側に開いたポジション。柔らかい人は、180°に開きます。2番ポジション:1番ポジションから、自分の足を1つ分開けて立つポジション。重心は片足にかけるのではなく、2本足の真ん中です。
3番ポジション:2番のポジションから、右足のかかとの外側と左足の内側を合わせるポジション。反対バージョンもあります。
4番ポジション:3番のポジションから、前にある足を足の幅1~2つ分前に出すポジション。上半身がねじれやすく、まっすぐ立てるように意識しましょう。
5番ポジション:4番ポジションで前に出ている足のかかとを、もう一方の足のつま先に合わせるポジション。5番のポジションから始まり、5番で終わることが多いため、しっかり立てるようにしましょう。
基本のステップ
プリエ(屈伸運動)やアラベスク(片足でのバランス)などの基本的な動き・プリエ:ステップの基本で、ジャンプや回転を行う前に、膝を曲げて均衡を保つ動きのこと。コツは、姿勢をまっすぐにして膝を曲げるのがコツです。プリエを正しく行なうことで、次のステップがしやすくなり、滑らかに着地ができます。
・タンデュ:フランス語で「伸ばす」という意味。足裏を床つけたまま、つま先を伸ばす動きのこと。足の付け根から動かすことがポイント。
・ピルエット:フランス語で「旋回」という意味。片足でターンする動きのことを指します。
・アラベスク:片脚で立ち、もう一方の足を後ろに伸ばしたポーズ。
第1アラベスク:客席の近い方の脚を伸ばし、軸足側の腕を前に、もう一方は横に伸ばす。
第2アラベスク:第1と逆。
第3アラベスク:第1アラベスクと脚を反対にしたもの。
第4アラベスク:第1アラベスクの脚と腕を反対にしたもの。
他にも基本のステップやポーズはありますので、探してみてください。
■ 知っておきたい!初心者向けのレッスンの進め方
クラスの流れはだいたい以下のように進みます。レッスン前:床に座って、ストレッチ
↓
バーレッスン:バーにつかまって行います。
ウォーミングアップ
プリエ、タンデュ、ジュテなど基礎練習をする時間です
↓
センターレッスン:フロアでの練習を指します。
タンデュ、ピルエット、ジャンプ、グランワルツなどを練習します。
レッスン内容やレベルによっては、ストレッチとバーレッスンに時間を多く使用する先生もいらっしゃいますし、センターレッスンに時間をかける先生もいらっしゃいます。また、作品の一部を練習することもあります。ただ、大体流れは同じように進んでいきます。
レッスンのポイント:
バレエは時間をかけて上達を楽しむダンスになります。すぐできるようになろうと思わず、ゆっくり時間をかけても大丈夫です。教えてもらってことを何回も練習し、分からないことがあれば、先生に質問しましょう。快くお答えくださると思います。
■バレエ初心者が気をつけるべきこと
バレエを始めるにあたって気を付けるべきポイントは、怪我です。怪我をおこさないために、 正しいフォームを保つこと、体の柔軟性を高めることが重要になってきます。また、周りの人がうまくて、自分も早く上手くならなきゃと焦ることはありません。焦って色々練習しようとすると、最悪怪我にもつながってしまいます。バレエは動きも難しいですし、言葉も聞きなれないものですので、慣れるまでに時間がかかるのは当たり前です。バレエは、長期的な練習が必要なダンスです。ゆっくり楽しんでいきましょう。
■継続のコツ!モチベーションを保つために
モチベーションを保つためには、一つにレッスンの振り返りを行うことです。その日やったことを振り返り、繰り返し練習することで、次のステップや動きにつながります。自分の成長が感じられるのでおすすめです。また、親子やお友達、教室でできた仲間と一緒に受けることもおすすめです。1人よりも誰かと一緒にやる方が、俄然やる気が湧きますし、お互いできるところを教え合いもできますから、自然と振り返りもできます。楽しみながら振り返りもできて、成長にもつながる。一石二鳥、三鳥です!
■まとめ:最初の一歩を踏み出すために
バレエを始めるのに完璧を求める必要はありません。バレエは芸術的で楽しい体験なので、心の余裕を持って楽しんで続ける気持ちでやってみましょう。新しい挑戦として、 自分のペースで楽しんで進めることが大切です!