-はじめに
バレエには様々な用語がありますが、基礎のバーレッスンでもよく聞く「タンデュ」というバレエ用語をご存知ですか?聞いたことはあるけれど意味までは知らなかったという方も多いのではないでしょうか。今回は「タンデュ」の意味や正しいやり方、練習するときに気を付けたいポイントなどについて解説していきます!
■ バレエ用語「タンデュ」の意味
フランス語の「tendu」には、「張る」「伸ばしきる」といった意味があり、「タンジュ」や「トンデュ」も同じ意味の言葉です。バレエのタンデュは正式には「バットマン・タンデュ」と言い、片足を床にこすりながら出し、膝とつま先に力を入れてぴんと伸ばす動きのことを指します。足は前、横、後ろのいずれかの方向に出します。
■ タンデュのやり方と方向
単純な動きではありますが、だからこそ間違ったやり方で覚えてしまっている人が多いようです。基本の動き方が間違っていると良くない癖がついてしまい、踊りにも影響してしまいます。そこで、ここからはタンデュの正しいやり方と方向についてお話していきます!
~正しいやり方~
基本的に、1番か5番のポジションから始めます。軸足に重心を置き、膝をしっかりと伸ばした状態で基本の姿勢をとります。そこからつま先を床にすりながら出し、出し切ったところでつま先を伸ばします。
戻す時はこの反対で、つま先からかかとの順番で床につけながら戻してきます。
~方向~
足を出す方向は、前・横・後の三方向です。・前
前に足を出すときは、最初のポジションでつま先と膝が外を向いている状態をキープしたまま、かかとを先行させて出します。
・横
横に足を出すときは、最初のポジションから更に足を外に向けながら出します。横のタンデュでも、かかとを先行させて出していきます。
・後ろ
後ろに足を出すときは、つま先を先行させます。太ももから回転させるような感覚で、膝と足の甲が斜め外を向くように出します。
■ タンデュ練習のポイント
ここからはタンデュを練習する際に大切なポイントをお伝えします!1. 膝は常に伸びた状態で
軸足も出す方の足も共に膝に力を入れて伸ばしたまま行いましょう。「膝を入れる」という表現をする場合もあり、プリエで膝を柔らかく使うときとの違いを区別することが重要です!
2. 上半身と骨盤はブレない
足を出すと同時に、上半身がつられて動いてしまったり骨盤が足と一緒に前後してしまう人は要注意です!出す方の足以外は位置を固定して行いましょう。
3. 膝とつま先は常に同じ方向に
出す足は基本的に膝の向きを外に向けながら出します。その際に、つま先だけ内側に入ってしまわないよう注意しましょう!足首はまっすぐにし、膝・足の甲・つま先全てが同じ向きになるよう意識しましょう。
4. つま先を伸ばす
タンデュで出した足は最終的につま先だけが床に付いている状態になります。できる限り遠くに出すイメージで、つま先まで意識を向けて伸ばしましょう。
-終わりに
今回はタンデュについて、単語の意味や正しいやり方をご紹介してまいりました。いかがでしたか?きちんと言葉の意味を理解して正しいやり方を知ることで、より効果的な練習に繋がります!ちなみに、この「バットマン・タンデュ」の応用として、「バットマン・ジュテ」があります。「バットマン・ジュテ」とは、タンデュから更に遠くへ足を出すイメージで、床からつま先をある程度の高さまで浮かせる動きのことを言います。
このようなバーレッスンなどにおける基本の動きから正しいやり方を意識することで、音楽に合わせて踊るときの正しい体の使い方に繋がります。