バレエで背中が落ちるとは?|NOAバレエスクール

2021.12.17

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-はじめに

バレエのレッスンの中で、「背中が落ちる」という表現をよく聞くのではないでしょうか。
レッスン中に鏡で自分の姿を見ると、なぜか体の使い方が綺麗に見えない、先生と同じ動きをしているはずなのに何かが違う、という経験はありませんか?それらの大きな原因の一つとして、正しい姿勢が作られていないという可能性が考えられます。
今回は姿勢を改善するための1ステップとして「背中が落ちる」について、仕組みと改善方法をお伝えしていきます!


■ 背中が落ちるとは?

「背中が落ちる」という表現はよく耳にしますが、背中が落ちている状態とはどのような状態のことを言うのでしょうか。
実際には、骨盤が後ろに傾いて背骨が丸まっている状態のことを言います。
体幹が弱かったり日常生活から猫背が癖になってしまっていると、バレエをしている時もそれが出てしまい、一つ一つの動きを間違った形で頭と体にインプットしてしまう原因になるので要注意です!


■ まっすぐに立つには?正しい背中の使い方

では、次にそんな背中が落ちた悪い姿勢の直し方と正しい立ち方をご紹介します。
まずは、骨盤を床と平行になるイメージでまっすぐ固定します。
この時、前に傾けすぎると今度はお腹が突き出た「反り腰」の状態になってしまうので気を付けましょう。
次に、身体の軸をまっすぐ真上に引き上げます。頭の先が上に引っ張られる感じをイメージしてみましょう。この時の注意点は一緒に肩まで上がってしまわないようにすることです。肩は下ろして気持ち後ろに引き、デコルテを広く、首を長く見せましょう。
上半身の引き上げには体幹が最も重要ですが、背中の使い方にもポイントがあります。背筋を使って背骨が一直線になる位置で上半身を支え、背中が落ちないように綺麗な姿勢を保ちます。
更に、基本の姿勢を作るときは肩甲骨を少し寄せたり、腕を大きく動かすときは腕だけを使うのではなく肩甲骨から動かすことを意識して踊ると、正しい姿勢を保ちやすくなります。


■ 背中を引き上げるトレーニング

ここまでで、背中を引き上げるためには体幹や背筋が必要だという事がお分かりいただけたかと思います。
次は、体幹や背筋を鍛えるためのおすすめのトレーニング法をご紹介します。


・プランク

両肘を床につけてうつ伏せになります。腰を浮かせて頭の先からかかとまでを一直線にします。
その姿勢でまずは20秒間キープを3セットやってみましょう。
余裕が出てきたら30秒間キープのセットを少しずつ増やしてみると良いでしょう!


・ヒップリフト

仰向けになって膝を立て、両手は真っ直ぐ下に下して手のひらを床に付けます。
そのままゆっくり腰を上げて肩から膝までが一直線になる位置で10秒キープし、ゆっくり腰を下ろします。
これは、キープだけでなく腰の上げ下げもトレーニングですので、ゆっくりと負荷をかけながら動かしましょう。更にそのとき、足の力で腰をアップダウンさせるのではなく、背中に力を込めることを意識してみるとより効果的です!


・バックリフト

うつ伏せに寝て、両手は肘を曲げた状態で耳の横当たりの位置にセットします。顔は上げて視線は真っ直ぐ正面を見ます。
そのままゆっくり上半身を起こします。この時、腰を反らせることを意識するのではなく、背筋を使って真っ直ぐ上げるイメージでやってみましょう。


以上の3つのトレーニングから始めてみてください!
簡単な筋力トレーニングですが、無理のし過ぎには十分注意してください。筋肉に効果を感じるくらいが適切ですので、痛いと感じるくらい頑張ってしまうと、怪我に繋がったりレッスンに支障が出てしまう可能性があります!
無理せず継続することが大切です!


また、体が硬いと感じる方は筋力トレーニングだけでなく、肩甲骨を柔らかくするための柔軟やストレッチも並行してみると、より可動域が広がります。


-終わりに

いかがでしたか?今回はバレエにおいてとても重要な「姿勢」について、「背中が落ちる」というワードを中心にお話ししてまいりました。
ひとつひとつの動きをきれいに魅せるためには美しい基本の立ち姿が鍵を握っています。
正しい姿勢は日々の意識と習慣づけで改善されていきます。
トレーニングや毎日の良い姿勢づくりへの心掛けがとても重要です!