バレエダンサー必見!パフォーマンスを高める食事法と栄養管理|NOAバレエスクール

2025.01.30

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-はじめに

バレエダンサーの体型は、手足が長く華奢で綺麗なイメージがあると思います。バレエは芸術作品で、「美しい」体型が求められます。この体型は生まれ持った素質もありますが、正しいバレエの動きとバレエに合った食生活をすることで、バレエ向きの体型に成長していくといいます。
そして、バレリーナは「踊る」ために相当なエネルギー量を必要とします。
今回は、「美しい」体型も維持しながら、踊るための筋力を必要とするバレリーナの食事方法と栄養管理をご紹介します!


◼︎バレエに必要なエネルギーと栄養素

(1) バレエに求められる体力と筋力を支える栄養

バレエはとても体力と筋力をつかいます。これらを補うためにバランスよく栄養が摂れる食事をすることが必要です。
基本的な栄養素は、5大栄養素が有名です。
1.糖質(炭水化物)・・・ご飯やパン、パスタ、うどんなど
2.タンパク質・・・肉や魚、たまごなど
3.脂質・・・チーズ、バターなど
4.ビタミン・・・野菜や果物など
5.ミネラル・・・海藻、小魚、乳製品、きのこ、魚介類

炭水化物はエネルギーに、タンパク質は筋肉の成長と修復、脂質は長期エネルギーに必要な栄養素となります。


(2) 疲労回復に役立つ食品と成分

疲労回復には、先程ご紹介した5大栄養素だけでなく、抗酸化作用のある物質(以下、抗酸化物質)を取り込むとより効果が期待できます。

※抗酸化物質とは・・・
私たちは酸素を取り込み、取り込んだ酸素と栄養素でエネルギーを作っています。その時、使われる酸素と余る酸素があります。その余った酸素は体内で「活性酸素」となり、人に悪影響を及ぼします。人は年を重ねるごとに、老化が進んでいきますが、活性酸素が老化を引き起こす原因と言われています。この「活性酸素」から身を守ってくれるのが、「抗酸化物質」です。


抗酸化作用のある成分と食品をご紹介します!

①ビタミンB群(ビタミンB1、B2、パントテン酸、葉酸など)
※特にビタミンB1とパントテン酸は疲労回復に役立ちます。
ビタミンB1・・・玄米、豚肉、ごま、大豆など
パントテン酸・・・鶏や豚、牛のレバー、卵黄、たらこ、納豆など
②α-リポ酸(チオクト酸)・・・
牛や豚のレバー、ほうれん草、ブロッコリー、トマトなど
③クエン酸・・・柑橘類
④コエンザイムQ10(ユビキノン)・・・魚介類、肉類、ナッツ類など
※食事全体のバランスを見て取り入れると効果的です。


(3)骨や関節を守るために必要な栄養素

骨や関節を守るために必要な栄養素は、カルシウムやビタミンD、ビタミンKです。
カルシウムは骨を構成する重要な成分であり、ビタミンD、ビタミンKはカルシウムの吸収を促進する効果があります。カルシウムはアーモンドなどのナッツ類や納豆や豆腐などの大豆製品に含まれるマグネシウムと摂るとより効率よく吸収できます。ただ、食べすぎると体に悪影響になることもあるため、必要量を摂取し、骨強化につなげましょう!


◼︎パフォーマンスを支える食事法の基本

(1) 食事のタイミングと量の調整方法

食事のタイミングは、ダンスをする2-3時間前にバランスの取れた食事を摂ると、摂取した栄養がエネルギーに変わるため、パフォーマンスする上で効果的です。また、年齢によって、食事量を考える必要があります。大人になるにつれて、代謝率は変化していくので、代謝量とカロリー摂取量の調整は大切です。


(2) トレーニング前後で異なる食事の役割

トレーニング前は、アクティブに動く前なので、エネルギー源である炭水化物に焦点を置いた食事、後はタンパク質やビタミンに焦点を置いた食事を摂ると、筋肉修復、疲労回復のために効果的です。


(3) 無駄な体重増加を防ぐためのバランス食

栄養が摂れていればどれだけ食べていいというわけではありません。その日にどんな運動量をしたかを把握し、その分を補うための食事を摂ることが大事です。


◼︎バレエダンサーのための具体的な食事プラン

(1) 朝食でエネルギーをチャージする方法

炭水化物を摂るとほかの栄養素よりもエネルギーになるため、炭水化物をメインとした食事にするといいでしょう。例えば、おにぎりやパン、バナナになります。そして、タンパク質、ビタミン・ミネラルも基本です。代謝を高め、体の調子を整える効果があります。
 また、朝は体温が低くなっているため、温かいスープやお白湯などを飲むことも代謝をあげる1つの方法です。


(2) 効率的なランチと軽食の選び方

消化に時間がかかり、その後のパフォーマンスに影響が出るため、食べすぎは禁物です。軽めに済ませる場合は、サラダ・スープ・サンドイッチ・おにぎりなどがおすすめです。


(3) パフォーマンス後の体を回復させる夕食例

炭水化物は少なめに、タンパク質や野菜を多めに摂ることが大切です。例えば、鶏肉・豚肉・豆類・卵、緑黄色野菜、海藻など、また、カルシウムやミネラルも骨や筋肉の回復に必要な栄養素になります。牛乳・ナッツ・ドライフルーツなどを積極的に摂りましょう。


例)鶏むね肉のサラダ、ドライフルーツ入りヨーグルト、ミネストローネ


◼︎日常で意識したい栄養管理のポイント

(1) 水分補給の重要性と適切な方法

バレエは長時間アクティブな動きをします。汗もかきますから、十分な水分がないと脱水症状になり、疲労やめまい、けいれんを引き起こす可能性が高まります。また肉離れなどの怪我をしてしまう危険性もあるため、水分補給はとても重要です。
レッスンの合間に水休憩があると思います。必ずそこで水分補給すること、レッスンの前後にも必須です。
また汗をかくことで、体内のミネラルが不足するので、スポーツドリンクやココナッツウォーター、電解質サプリメントを練習中や練習後に取り入れることが重要です。


(2) 外食や忙しい日でも実践できる栄養管理のコツ

ナッツやヨーグルト、新鮮な果物、タンパク質と食物繊維が豊富なスナックを選ぶと、エネルギーを維持できます。
忙しい日はどうしてもコンビニに頼りがちになってしまうかと思います。そんな時は、栄養に偏りがないように、「主食」・「主菜」・「副菜」を意識して購入してみてください。また、スケジュールに合わせた食事準備をすることも考えてみてはいかがでしょうか?


(3) サプリメントの活用と注意点

バランスの取れた食事を摂ることが大切ですが、食事制限や増加した栄養供給で、サプリメントの活用が必要になることもあります。食事で不足しがちな鉄分やカルシウム、ビタミンDを摂取するために、サプリメントを使用することもあるでしょう。ただ、サプリメントは過剰摂取すると副作用で、下痢や腹痛、めまい、吐き気などを起こす可能性が高いです。使用する際は、医師と相談して、適切なサプリメントと量を知りましょう。


-終わりに

いかがでしたでしょうか?私たちと密接な「食」ですが、少しでも意識するだけで、生活習慣病ならず、パフォーマンスにも絶大な効果があると思います。ぜひ参考にしてみてください!