バレエの基本アンディオールのコツ|ノアバレエ教室

2020.12.14

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-はじめに

皆さんアンディオールは知っていますか?
似た言葉で、ターンアウトという言葉もありますが、同じ意味で使う人も中に入るようです。
ここではどのような意味なのか、二つの言葉の違いは何なのかを簡単にご説明していきます。


■ アンディオールとは

アンディオールとは、外側に回す体の使い方のことです。 クラシックバレエでは、脚が内股になることはありません。 全ての動きにおいて、脚は必ず股関節から外側に向きます。


・ターンアウト 

あくまでポジションですが、それを足やお尻、腹筋などで頑張っていないとキープしていられないのでは、気持ちよく踊るだけでなく、あらゆるテクニックの妨げにしかなりません。そのターンアウトしたポジションで楽にしていられることが大切です。


・アンディオール 

こちらはターンアウトとは違い、動いている最中、動作持続中のことと捉えます。下肢が可能可動域範囲内で持続的に外旋している、静止していない状態。一見動いていない、例えば、パラレルポジションでも、下肢が外旋最中であれば、それはアンディオールしていると考える。


ちなみに、
・アン・デダン=『内に・内側に』
En dedans=内に・内側に。『外』を指す『アン・ドゥオール』とセットで覚えるとよいでしょう。
主に、『アンドゥオール』の、回転や旋回の方向を表す際に使われ、『アン・デダンで』と指示があったら『「内向きに」行う』ことを示します。
左足を軸にしたピルエット(回転)の場合、『アン・デダンで』と指示があったら、軸足の方向へ左周り=内方向に回転します。


■ 基本のアンディオール

まず、脚は必ず股関節から外側に開くように意識します。
膝やつま先だけを外側に向けるのではなく、必ず足の付け根から開くようにしましょう。


■ アンディオールの為のストレッチ

アンディオールには、股関節の柔軟性がとても大事です。
筋肉への意識ももちろん重要なのですが、そもそも股関節が開かないと、脚を付け根から開くことができません。
レッスンの前はもちろん、お風呂上り、寝る前など積極的にストレッチを取り入れましょう。
まず床におしりをつけて座り、膝を横に曲げて足の裏を合わせます。
足の裏はしっかり合わせますが、全体的にあぐらのような形になります。
このとき、両ヒザが床につかない人も多いでしょう。
手で両膝を地面の方向に押し、ゆっくり負荷をかけます。
両ヒザが地面につくことを目標に、この座り方を日常生活でも意識してやってみるとよいです。


■ アンディオールのコツ

「アンディオールに大切な3つのポイント」
・足裏の力
・内転筋の力
・引き上げる腹筋力


最初に力が加わるのが、足裏の筋肉です。
足裏にしっかり力が入ると、それが内転筋に伝わって脚をきれいに開くことができます。
ふくらはぎや太ももには、力を加えてはいけません。
体を支えているのは、ふくらはぎや太ももなどの、脚の大きな筋肉だと勘違いされやすいです。
しかし、ふくらはぎも太ももの筋肉も筋力は大きいですが、バラバラでつながりがありません。
バレエでの美しい脚の動きを実現しているのは、足裏から内もも、内ももからおしりが1つのラインになっているためです。
また、この基本的な体の使い方を、どんな時もキープするためには、強い腹筋での引き上げが重要です。


アンディオールをうまくするコツは、上の3つの意識を全て同時にすることです。
必死になると、意識が1点集中してしまうことはよくあること。
アンディオールに関しては、3つのうちどれか1つへの意識が欠けてしまうと、正しい形になりません。
「足裏・内もも・腹筋」の3つを覚え、常に3セットで意識するようにしてみましょう。
また、体がこわばって硬くなってしまうと、うまくアンディオールに開きません。
筋肉への意識はとても大切ですが、力が入ってしまうこととは違います。
アンディオールに開くことを「外側に開放する」とも言います。
力を外側に逃がす、という考え方もされます。
つまり、力を入れるのではなく、外側に脚を開きつつリラックス状態にするということです。
意識することと、力むことは別と覚えておきましょう。


■ バンドを使用してアンディオールの感覚をつかもう

コンプレッションバンドを使えば、楽にサポートしてくれるので、感覚をつかむのにとても便利です。
伸縮性もあるので、身体に大きな負担をかけることもなく、練習できるので、うまくできない方は、一度使ってみてはいかがでしょうか。


-終わりに

日本語だと簡単なことも、用語になると混乱してしまうこともあると思います。
勿論慣れればスムーズに反応できると思います。
バレエの中でもかなり基本となる動きなのです。
無理やりやると、ひざや股関節に負荷がかかり、痛めてしまうので、必ずストレッチをしてから無理のないところからやっていきましょう。