美しいバレエの基本解説:ロンデジャンブアテール|NOAバレエスクール

2025.02.12

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-はじめに

みなさん、ロンデジャンブアテールとは何かご存じでしょうか。今回はロンデジャンブアテールとはどういった動きなのかを見ていきましょう。


◼︎ロンデジャンブアテールってどんなポーズ?

(1)バレエにおける役割

ロンデジャンブアテールはバレエの中でも基礎的な動きになります。簡単な動きにはなりますが、筋力や体幹、柔軟性などが必要になり、踊る人によっても見え方が変わってきます。今一度自分がどのような円を描いていたか再確認してみましょう。


(2)歴史的背景

フランス語で「ロン」は丸い、「ジャンブ」は脚を意味します。「テール」は地上、地面という意味を持ち、「ア・テール」になると地面につけることを指すそうです。バーレッスンの中盤やセンターレッスンに出てくる動きとなり、言葉だけ聞くとなんなのかわかりにくいですが、見たらバレエを習っていない人でも一度は見たことある動きではないでしょうか。


◼︎ ロンデジャンブアテールの解説

(1)基本フォームと正しい姿勢

ロンデジャンブアテールは脚をまっすぐに伸ばし、つま先で床に半円を描く(180度全てを通るイメージ)動きです。手の位置は様々ですが、胸の高さまで上げて脚を90度まで開くと同時に手の高さは変えずに開くと綺麗に見えます。


(2)ステップバイステップの動作説明

①バーに軽く手を乗せて1番のポジションで立ちます。動脚をかかとから前に出してつま先は床につけたまま前のタンデュ位置に出します。軸足で背伸びしているイメージでいると膝を伸ばしやすいです。
②つま先で弧を描きながら動脚を横のタンデュの位置まで動かします。
③つま先で床に弧を描きながら動脚を後ろのタンデュの位置まで動かします。この後床を丁寧にすりながら1番のポジションに戻します。この動作を繰り返すとロンデジャンブアテールになります。


◼︎よくあるミスと改善方法

①骨盤は動かさず、脚の付け根から動かすように意識しましょう。
②自分がコンパスになったつもりで綺麗な半円をイメージします。
③軸脚にも意識を傾けアンドゥオールを忘れずに。
④骨盤が左右に揺れないように注意してバーに対して直角をキープします。横から後ろに脚を動かす際は膝が緩まないように気を付けましょう。


◼︎ロンデジャンブアテールの練習法

(1)基礎トレーニングの紹介

脚を動かす際に筋力がないとキープが出来ず綺麗な弧を描けなくなってしまい、菱形を描くような回し方になってしまいます。そうならないためにも筋トレは必須になってきますが、やはり1番大事なのは体幹です。体幹を鍛えることで軸ができ、一つ一つの動きにメリハリもつきます。まずは体幹トレーニングから基礎を身につけてみましょう。また、股関節の柔軟性も大事なのでストレッチも欠かさず続けましょう。


(2)練習のポイント

練習方法としては何度も繰り返すことが1番になります。ただひたすらロンデジャンブアテールを繰り返すのではなく、一つ一つの動きを確認しながら綺麗な半円が描けているかを見て練習します。簡単な動きにはなりますが、簡単な動きだからこそ綺麗さや不格好さが分かりやすいという意味にもなります。体幹を鍛えてより綺麗に見えるよう頭からつま先までを集中し練習しましょう。

•インストラクターからのアドバイス


◼︎応用編:振付やパフォーマンスでの活用

(1)振付への組み込み方

ロンデジャンブアテールがきちんとできていないとターンアウト(アンドゥオール)はできませんし、股関節の故障の危険性は高くなります。また、センターで踊った際に正しい動きができなくなるものです。ロンデジャンブアテールはつま先を地面につけた状態で弧を描きますが、ロンデジャンブアンレールというつま先を地面から離し、空中で弧を描く動きもあります。どちらも基本的な動きになるのでバーから手を離した状態でも軸がぶれないようにしておきましょう。


◼︎最後に

今回はロンデジャンブアテールについてみていきましたがどうだったでしょうか。基礎的な動きになるのでさらっと流しがちな動きになりますが、とても大事な動きだということが再確認できたのではないでしょうか。バレエのパフォーマンスには無駄な動きはなく、一つ一つの動きに意味があります。同じ動きをしていたとしてもその人の魅せ方次第で違う動きに見えることもあります。自分がどう魅せたいのかを表現できるように普段からの練習を大事にしていきましょう。