-はじめに
ローザンヌ国際バレエコンクールはバレエを習っている方やバレエが好きな方でしたら一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか? 日本でもニュースや新聞などで取り上げられていて、とても有名で歴史のある国際バレエコンクールです。今回は若手の登竜門と言われるローザンヌ国際バレエコンクールについて詳しくご紹介していきます!
■ ローザンヌ国際バレエコンクールとは
スイスのローザンヌで毎年1月下旬から2月初旬頃に行われる国際バレエコンクールで、プロとしての活動実績がない15~18歳を対象としていて、新人ダンサーの登竜門と位置づけられています。本選では5日間の選考期間を経て審査員が決戦への進出者を選抜します。決戦に出場が決まったファイナリストは舞台上でクラシックバリエーションとコンテンポラリーバリエーションを踊り審査員が採点を行い受賞者を選出します。すべてのファイナリストには提携スクールでの夏期講習会を授業料免除で参加する権利が与えられ、入賞者は奨学金を受け取り希望するバレエ学校かバレエ団で1年間研修できます。
ローザンヌ国際バレエコンクールは、参加者が国際的な選択肢の中からスクールを選択して進学していくことを推奨していて、才能豊かな若いバレエダンサーがプロへの道に踏み出すためのサポートをすることを目的としたコンクールです。
■ コンクールに出るには?
対象年齢であれば、将来プロとして活動することを目指すあらゆる国籍のバレエの生徒すべてにコンクールの参加資格があります。コンクールに出るには定められた期間内にエントリーし、第一段階の医療関連書類の審査、第二段階のビデオ選考を通過する必要があります。以前からローザンヌ国際バレエコンクールは出場者の健康管理には厳しく基準が設けられており、成長過程における身長及び体重のデータ、健康状態に関するアンケート、食生活に関するアンケートなどの提出が義務付けられています。ビデオ選考では指定された内容のバーレッスン、センターワーク、コンテンポラリーのアンシェヌマンもしくはバリエーションを撮影し提出します。選考委員会によってビデオファイルを送付した応募者の中から最大80名が選抜され、コンクール本選に参加する事が出来ます。
■ 歴代の優勝者
2023年は同点で2名、どちらも「パリの炎」の男性バリエーションを踊ったスペインのミヤン・デ・ベニートさんとメキシコのファブリツィオ・ウヨラ・コルネホさんが1位を獲得しました。歴代の優勝者としては1989年に東京で開催された第17回ローザンヌ国際バレエコンクールでゴールド・メダルを日本人で初めて受賞し、現在K-BALEET TOKYOの芸術監督を務めている熊川哲也さんや、2009年にはオニール八菜さん(現在パリオペラ座バレエ団エトワール)、2012年には菅井円加さん(現在ハンブルクバレエ団プリンシパル)、2014年には二山治雄さん(現在フリー)が1位に輝いています。
■ 2023年に決選に進んだ日本人
ローザンヌ国際バレエコンクール2023の決戦には22名のファイナリストが挑み、その内日本人は宮崎圭介さん、斎藤杏さん、田邊陽奏さん、井嶋奏太さんの4名でした。最年少で出場した15歳の宮崎圭介さんが第8位に入賞しました。クラシックバリエーションでは「白鳥の湖」第三幕よりジークフリート王子を踊り、王子の高貴さと端正な踊りで観客を魅了しました。
■ 2024年の開催は?
第52回ローザンヌ国際バレエコンクール2024は2024年1月28日~2月4日の日程で開催されます。参加資格はシニアが2005年2月4日から2007年2月3日生まれ、ジュニアが2007年2月4日から2009年2月3日生まれの方となります。9月中にエントリーが行われ、11月にビデオ選考を通過した本選参加者への通知があるようです。2024年の開催も楽しみですね~