バレエシューズへのこだわり|NOAバレエスクール

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--はじめに


バレエシューズとは、バレエを踊るときに履く靴のことをいいます。やわらかい革や布などで作り、靴底は平になっています。
バレエシューズはいろんな種類があり、履き続けることで自分の足になじんできます。
今回はバレエシューズについていろいろおつたえしていきます。


■ お気に入りの一足でレッスンが楽しみに!


バレエシューズは、バレエを踊る中で、命といっていいでしょう。自分の足に合っていないシューズを選ぶと、ケガにつながりとても危険です。
また素材もいろいろあるので、種類はたくさんあります。
なので選ぶのが大変な反面、自分に合うシューズを選ぶことにとても楽しさを覚える人もいるでしょう。
良いシューズが見つかれば、レッスンが楽しくなること間違いなし!
履き続けることによって自分の足になじんでくるのでお気に入りのマイシューズをみつけましょう。


■ もう迷わない!シューズを選ぶそのポイントとは?


見つけるとはいっても、どのように探せばいいの?という方がいると思います。

【サイズ】


 バレエシューズは、普段の靴のように捨て寸も考えなくていいですし、固いトウシューズのように、見ても触っても指が曲がっているかどうかよく分からないということもないので、タテのサイズ選びはそれほど難しくないと思います。
 普段の靴のサイズは忘れて、とにかく試着してみましょう。指が曲がらずに完全に伸ばせるものを選びます。目でよく見たり、触ったりして指が曲がっていないか確認します。また、ドゥミプリエなどをしてもきつくないかどうか確かめましょう。


なぜ普段の靴とのサイズのギャップが起こるのか
 普段の靴よりもたいていの人が、1サイズか2サイズ(5mm~10mm)大きくなると思います。一般にバレエシューズは小さめに出来ていると言われていますね?「バレエシューズはなぜ小さめに出来ているのだろう?」と不思議に思う方は多いと思います。しかしこれは必ずしもバレエシューズが小さめに出来ているというわけではありません。(バレエシューズのサイズが非常に精密に正確に出来ているという意味でもありません。)普段の靴は捨て寸がある関係で、細い人は小さいサイズを履いていることが多いです。ですから、足囲の細い人ほど普段の靴とバレエシューズのサイズのギャップが大きくなるという傾向があります。また、バレエシューズの先は丸いので親指が長い人の場合、大きめでないと親指が当たって曲がってしまうことがあるので、その分ギャップが大きくなると思います。


【ワイズ(幅)】


 トウシューズと同様、ワイズはとても重要です。引き紐を引っ張らなくてもぴったりとするものを選びます。指が3本、4本入ってしまうものはゆるすぎです。トウシューズと同様に、引き紐はどうしても完璧にフィットしないときのほんの微調整用であり、ギューギューと引っ張るものではありません。(『コラム』《引き紐》参照)足に合うものは非常にすっきりきれいにフィットします。
 「バレエシューズには幅展開があることを知らなかった」という方も案外多いということが、このサイトをオープンしてから分かってきました。でも、バレエシューズにも幅展開があります。外国のメーカーの方が、いろいろなワイズが揃っているようです。メーカーによっては6種類の幅があります。国産のメーカーでどうも幅が合っていないのでは?と感じる方は、外国メーカーを探してみるといいと思います。


■ バレエシューズの選び方


(1)  素材から


レッスンで着用するバレエシューズの素材の選択肢としては、
①布=キャンバス地
②革=レザー
③キャンバスと革のコンビネーション
の3つがあります。
(サテン生地で作られたものもありますが、主に舞台用なのでここでは説明を省きます。)
複数のスタジオでレッスンを受けた経験がある筆者がざっと見た限りでは、布製を愛用する方が8~9割くらいを占め、残りの1~2割は"布・レザーコンビ派"が"フルレザー(革)派"を上回るかな、といった感じです。


①布=キャンバス地製のメリット・デメリット
【メリット】
◎通気性が良い
◎吸水性がある
◎安価(1500円~2000円台が中心価格帯)
◎軽い
◎足になじみやすい
〇お手入れがしやすい(一般には"洗濯不可"ですが、自己判断で^^)


【デメリット】
△耐久性にやや劣る(レザーと比較した場合)
△汚れやすい


バレエシューズに用いられる『キャンバス地』は、コットン×伸縮性を出すポリウレタンの混紡であることがほとんどです。
メーカーやモデルによってさまざまですが、①厚手の生地 ②薄手で目の詰まった生地 ③ストレッチを強めに効かせた生地の3種に大きく分けられます。
厚みがあるほど"足を保護する感じ"は増しますが、耐久性については、筆者の経験上、厚みがあるほど優れる、とも言えない気がします。(厚みよりは"目の詰まり具合"に関連性を感じます。)
薄手の生地は、足裏で床が感じられ、足へのフィット感も良いのですが、クッション性とサポート力に劣ります。
ストレッチを強めに効かせた生地は、フィット感が得られる一方で、足指を広げにくく窮屈に感じられる場合もあります。
また、さらなる通気性アップを狙って、土踏まずの部分だけメッシュが使用されているタイプもあり、夏場など蒸れやすい時期には好評なようです。


②革=レザー製のメリット・デメリット
【メリット】
◎耐久性がある
◎足当たりがソフト
〇足に合わせて伸びる
〇滑りにくい(グリップ力がある)


【デメリット】
×通気性・吸水性に劣る
×高価(布製+1000円ほど)
×洗濯不可
△床を感じにくい


柔らかで足を保護する感覚があり、耐久性もあるレザー製ですが、一方で、足裏で床を感じる感覚が得にくい・厚みがあるので"もたつき"が気になるという方もいらっしゃいます。
"もたつき"と通気性を改善するために、土踏まず部分のみ布を使用しているモデルもあります。


③キャンバスと革のコンビネーションタイプについて
【メリット】
◎革と布、双方のメリットが取り入れられている


【デメリット】
×洗濯不可
△選択肢が少ない
△生地感の異なる素材のコンビに違和感を感じる場合も


革と布のいいところを合わせようと作られたのが『キャンバスと革のコンビネーションタイプ』。
通常、土踏まず~つま先がレザー、残りの部分はキャンバス地で作られています。
価格帯はキャンバス地とフルレザーの中間ぐらいです。
単一素材のものに比べて、製造しているメーカーやモデルが少ないため、選択肢は少なめです。


(2)  形から


ソールのタイプには、①フルソール ②スプリットソールの2種類があります。
①フルソール
足指の付け根あたり~かかとまで、長く伸ばしたひょうたんのような形の1枚につながったソールが張られているタイプです。
サポート力とクッション性があるため、子供や初心者に向くとされています。
『足裏を使う感覚』がつかめるまでは、フルソールを推奨しているメーカーが多いようです。


②スプリットソール
足指の付け根あたりとかかとの2カ所に、丸みを帯びたソールが用いられているタイプです。
下の画像は2足ともスプリットソールですが、メーカーやモデルによりソールの形が異なるのがお分かりいただけると思います。


美しくアーチを描かせるため、前後2つのソールをつなぐラインにギャザーが寄せてあるモデルもあります。
ポワントしたときの足裏のアーチが美しく出やすい、操作性が良いなどの利点がある一方で、サポート力とクッション性にはやや劣るので、"足裏を意識して使える"経験者向けとされています。
なお、ソールの形にかかわらず、クッション性のある素材がソールと生地の間に挿入されているものもあります。
スプリットソールを試してみたいけれど、ジャンプ時などの衝撃が心配な方は、クッション性のある素材を用いているモデルを検討してみるとよいかもしれません。


(3)  ブランドから


国産メーカーには日本人の足形や好みを知り尽くした製品作りが期待でき、海外メーカーのものは、色・形・サイズのバリエーションが豊富な傾向があります。
以下に代表的なメーカーを挙げます。


【日本のメーカー】
●チャコット
●シルビア


【海外のメーカー】
●Sansha(サンシャ)―日本で最も手に入りやすい海外バレエ用品メーカーのひとつ。比較的手ごろな価格設定。
●BLOCH(ブロック)―こちらも取り扱い店が多く、人気のメーカー。
●Capezio(カペジオ)―アメリカの老舗メーカー。ウエアも人気です。
●Grishko(グリシコ)―ロシアの有名メーカーです。
●Reart(レアルト)―日本では『ドゥッシュドゥッスゥ 』というバレエ用品専門店で取り扱いあり。
●Angelo Luzio(アンジェロ ルツィオ)―『ウェンディー』というモデルが人気のようです。
●FR DUVAL(FR デュヴァル)―『パリス』というモデル(足裏にゴムをまわして履くタイプ)が人気のようです。


■ 長く付き合う秘訣|気になるお手入れ方法


一見濡れていないようでも、足は汗をかいています。
濡れたまま、放っておくと、臭いやカビの原因にもなりますし、シューズが傷みやすくなるので、レッスンが終わって、家に帰ったら、シューズ袋からだして、風通しが良いところに干しておきましょう。

週1のレッスンなら1足でも間に合いますが、週2、3回だったり、発表会が近くなって、毎日のようにレッスンするときは、1足だけでは乾きにくかったり、傷みやすくなるので、もう1足購入するとよいでしょう。
2足あると、交互にはけて、どちらも長く使うことができます。
バレエシューズこんな時どうする?
たくさん履いて、たくさんレッスンしていくと、バレエシューズにも、あなたの努力の痕跡がでてきますよね?

大事なレッスンのパートナー バレエシューズも大事に使いたいですね。
少しの汚れやトラブルなら、捨てなくてもよい場合があります。
表面が汚れてしまった時
・布製の場合
濡らした固く絞った布で全体を手寧にふき、陰干しします。
・革製の場合
柔らかな布、革靴用の布にクリーナーや石鹸を少量つけてこすります。
最後に固く絞った布でふいたら陰干しします。


中敷きがはがれてしまった時
バレエシューズの中敷きはもともと剥がしやすく付けてあります。
上級者の中には、より素足に近い感覚で踊りたい人もいて、わざわざ剥がして使う場合もあります。
なので、はがれやすくなっています。

使っていて、はがれてきてしまったら、全部剥がして 布用ボンドで付け直しましょう。
ソールがツルツルになってしまったら
ソールは少し起毛しています。滑り止めのためです。
吐きこんで起毛の中にホコリや松脂(まつやに)が詰まってしまって起毛がなくなり、ツルツルになってしまうと、滑りやすくなり、危険です。


乾いた古い歯ブラシなどでホコリや詰まっているものを取り、ささっつと
毛羽だたせるようにしましょう。
バレエシューズの買い替え時
バレエシューズの寿命は何年とは決まっていません。
レッスン回数、レベルによっても傷み方が違います。


バレエシューズが傷むのはあなたが頑張ってレッスンした証。
つま先がすり減ったり、中敷きが何度もはがれたり、破れたり、修復不可能な傷や、一定期間使うと、臭いが消えなかったりもします。


バレエシューズは自分だけのものですが、レッスン中に先生が回ってきて、
足を直してくださったり、動きの解説をするなかで、足を触ってみてくださいますので、あまりにボロボロになるまで履かなくてもよいでしょう。


それから、足の甲のゴム部分も伸びきってしまうこともあります。
もちろん交換しながら履いても大丈夫ですが、シューズ自体の傷み具合をみながら、買い替えていきましょう。


バレエショップに行く楽しみにもなりますね。
新しいシューズを下すと、やはり気分も上がります。気分新たに、レッスンができること、それだけでも買い替えた価値がありますよね。


--終わりに


いかがでしたか?自分に合うシューズがいかに大事かということがお分かりいただけましたか?
上達するうえでもシューズはとても大切です。靴が壊れたりしたらかいかえますが、すぐに買い替えるとお金もかかって大変です。
しっかりお手入れして、自分の大事なシューズを長持ちさせましょう。
さがすことについて、一番はとにかく履いてみることです。
デザインが良くても自分の足に合っていなければ意味がありません。
しっかり履いて店員さんと話して自分のシューズを見つけましょう。