ロシアバレエの秘密〜なぜ世界が魅了され続けるのか〜

2024.08.27

▪️はじめに

バレエといえばロシア!!
と言われるほど、ロシアではバレエが凄く有名であります。今回はそんなロシアのバレエの秘密について追求します!


▪️ロシアでバレエが発展した背景

ロシアバレエ発展の背景には起源諸説があるものの、「イタリアで生まれ、フランスで発展し、ロシアで完成された」とされる舞踊芸術です。
ルネサンス期にイタリアで生まれた「バレエ」は、フランスを経由し、そしてロシアで大成しました。
ロマンティック・バレエはヨーロッパ中で人気を集めましたが、ロマン主義の衰退とともにパリではロマンティック・バレエは上演されなくなってしまいました。


そんな中ロシアでは、1700年前後にピョートル大帝の時代にヨーロッパの文化・芸術を取り入れる西欧化政策が推進され、特に積極的にフランスから文化が輸入され、その中にバレエも含まれていました。そして、1738 年にはサンクトペテルブルグにロシア初のバレエ学校が作られ、フランスからバレエ教師や振付師を招き、バレエが盛んになりました。


そして1890 年にモスクワでチャイコフスキー の『白鳥の湖』が初演されたのをきっかけとし、バレエの中心はパリからロシアに移っていきました。
その素地の上にチャイコフスキーが現れ、美しいバレエ音楽作りだしたことが、ロシアを一躍バレエの中心地としました。19世紀末には巨匠振付家マリウス・プティパとチャイコフスキーの音楽により、バレエの代名詞「眠れる森の美女」「白鳥の湖」「くるみ割り人形」が生み出されるになりました。実は、『白鳥の湖』『くるみ割り人形』『眠りの森の美女』など、誰もが聞いた事がある作品は、ロシアで生まれ、"三大バレエ"とよばれ世界中で愛されるクラシックバレエの代表的演目でもあります。


▪️ロシアの教育システムとバレエ団

ロシアにはバレエ選手を育成する有名なバレエアカデミーが多くあります。厳しい選考をクリアし、アカデミーに入学出来たとしても、卒業し一流のバレエ団に入れるのは5%未満だと言われています。
その反面、ロシアではバレリーナは公務員のような扱いを受け、公演が無い日でも固定給を受け取ることが出来ます。また、ダンサーとしての寿命が短いため、35歳頃から年金を受け取ることが出来ます。このように、ロシアではバレエという文化を守る制度があります。


『ロシアのバレエ団』とし、有名なのはマリインスキー劇場やボリショイ劇場などであり、ロシアにはバレエ団が各地に数多くあります。ヨーロッパのバレエが盛んな国々でも国立となればひとつあれば良い方なのですが、ロシア全土にバレエ学校は合計23校もあります。


▪️ロシアバレエの特徴と魅力

ロシアバレエの特徴は、なんといっても伝統を継承した格式高い踊りです。ロシアのバレエは手の使い方などダイナミックな動きが多く、また上半身の動きが美しく、しなやかさを活かしたダイナミックな踊りとハイレベルなテクニックで観る人を魅了します。
ロシアバレエの一般的なメソッドは、ワガノワメソッドとされています。メソッドとは「方法、手法」のことを言いますが、バレエにおけるメソッドとは「授業法、指導法」のことを意味します。


代表的なバレエメソッドとして、
・RADメソッド
・オペラ座メソッド
・ワガノアメソッド
上記3つがあります。


ロシアバレエのメゾットでもあるワガノアメソッドとは、力強い動きを作り出す華やかさの派手さが特徴です。また、ワガノワメソッドを完璧に習得するのは身体条件に優れていなければ難しいといわれています。
ちなみに、日本のバレエ教室でも一番多いのがこのワガノワ・メソッドになります。


▪️最後に

優美な舞台舞踊としてだけでなく、身近な習いごととしても親しまれているバレエですが、音楽にのって踊る楽しさ、みんなで舞台を作る楽しさ、物語の一つとなれる楽しさ、綺麗な衣装に包まれる喜びなどバレエには数え切れない魅力が存在していると思います。
ぜひこの機会にみなさんもロシアのバレエについて調べてみてください!!