-はじめに
童話の一つである「シンデレラ」。小さい時に一度は見たことがあるという方も多いのではないでしょうか?実はバレエ作品でもあるのですよ~今回はバレエ作品「シンデレラ」について登場人物やあらすじなど見ていきます!!!
■ バレエ作品「シンデレラ」の登場人物
●シンデレラ...物語の主人公、継母・義姉らと暮らす少女
●継母
...シンデレラに家事をさせ、こき使ういじわるな継母
●2人の義姉
...継母の実の娘たち、継母と共にシンデレラをいじめる
●仙女
...シンデレラに魔法をかけて助けてくれる魔法使い
●王子
...お城の王子様
●四季の精
...仙女と共に現れる春・夏・秋・冬の精
それぞれの季節を踊りで表現する
■ あらすじは?みんなの知っているシンデレラと同じ?
あまりにも有名なのであらすじは1つだと思えますが、バレエでは大筋を変えずに設定を変えて様々なストーリーで上演されます。アシュトン版、ヌレエフ版、シュペルリ版など。最もオーソドックスなアシュトン版であらすじをみていきましょう!
第1幕「シンデレラの家」
掃除や家事など雑用を命じられ、継母や義姉たちに召使いのように扱われるシンデレラ。その一方で、継母や義姉たちはお城で開かれる舞踏会の準備で大忙し。シンデレラのことは見向きもしません。そこへ老婆が現れると追い返そうとする義姉とは反対にシンデレラはパンと大切にしていた母の形見の靴をあげました。
義姉たちは舞踏会に出かけていきますが舞踏会に着ていくドレスが無いシンデレラは1人でお留守番。すると先程の老婆が美しい仙女となって現れました。仙女はシンデレラにお礼をしようと四季の贈り物をします。春・夏・秋・冬の精がそれぞれ美しい踊りを披露します。
仙女は魔法を使って形見の靴をガラスの靴に変え、美しいドレスとカボチャの馬車もシンデレラにプレゼントします。そして「魔法が解けてしまう12時の鐘が鳴る前に必ず帰りなさい」という仙女の言葉を胸にシンデレラは舞踏会に向かいます。
第2幕「舞踏会」
お城では舞踏会が始まっています。遅れてシンデレラが登場するも、あまりの美しさに継母や義姉たちもシンデレラだと気付きません。
シンデレラと王子はお互いを一目見て恋に落ち、シンデレラと王子の美しいパ・ド・ドゥが始まります。シンデレラは仙女の注意を忘れ、王子との踊りに夢中になってしまうのです。
ちょうどその時12時を告げる鐘が鳴り、慌ててお城を飛び出したシンデレラは履いていたガラスの靴を片方落としてしまいます。王子は残されたガラスの靴を胸にシンデレラを見つけ出すことを決意するのです。
第3幕「舞踏会後、シンデレラの家」
ガラスの靴の持ち主を探して諸国を巡った王子が最後にやってきたのはシンデレラの家。しかし謙虚なシンデレラはガラスの靴が自分の物だとは言いだしません。
一方、欲深い義姉たちはなんとか王子のパートナーになろうとサイズの合わないガラスの靴を無理やり履こうとします。そんな義姉たちを止めようとシンデレラが飛び出してきたその時、ポケットからもう片方のガラスの靴が転がり落ちます。その瞬間王子はシンデレラこそが探し求めていた女性だと気付き、シンデレラの手を取り2人は愛を誓いめでたく結婚するのでした。
■ 振付師による違い
上記でご紹介したアシュトン版「シンデレラ」はイギリス人の振付家として初めて全幕バレエを振り付けたことで有名なフレデリック・アシェトンによって振り付けられた最も王道かつ古いものです。この他に伝説のバレエダンサーであるルドルフ・ヌレエフによって振り付けられたヌレエフ版「シンデレラ」は、1930年代のハリウッドが舞台。女優を目指す女の子が人助けをきっかけにチャンスをつかむストーリーです。
また、ハインツ・シュペルリ版「シンデレラ」はヌレエフ版よりも原作に近いストーリーで、舞台設定がバレエで主人公がバレリーナといったように振付家によってアレンジされていたり当然踊りの振り自体も異なります。
■ 難易度の高いシンデレラのヴァリエーション
美しいメロディーも有名ですがシンデレラのヴァリエーションはプロのダンサーにとっても難易度が高いことで有名です。シンデレラのヴァリエーションは2分近くあり、女性が踊るヴァリエーションとしては長めの曲となっています。長いということはそれだけ体力が必要ということ。その上で正確なポワントワークが要求され、細かい振りが多くひとつひとつ丁寧に踊らないと何を伝えたいのか見えてこない踊りになってしまうのです。
■ バレエ作品「シンデレラ」の見どころ
バレエ団によっては義姉役を男性のダンサーが演じることもあるようです。シンデレラをいじめるシーンなど男性が演じることでコミカルさが前に出てクスッと笑える場面もあるかもしれません!舞台のセットや華やかな衣装も見どころです。特に魔法や舞踏会のシーンは注目して見て下さいね~また「シンデレラ」の音楽は「ロミオとジュリエット」の作曲でもおなじみのセルゲイ・プロコフィエフによって作曲されました。色鮮やかで抒情的なメロディーとリズム感に溢れているプロコフィエフの音楽にも是非耳を傾けてみてください!
-終わりに
バレエ「シンデレラ」いかがでしたか?2023年2月にスターダンサーズバレエ団が普通のバレエ公演より少しだけリラックスした雰囲気の中で鑑賞を楽しめるリラックスパフォーマンスで「シンデレラ」を上演するようです。
リラックスパフォーマンスは自閉症やADHDの症状などによりちょっとした支えを必要とする方々や、バレエ鑑賞が初めてのお子様にもお楽しみいただけます。
ノアでレギュラーレッスンを持ってくださっている先生も何名か出演予定です!この機会に是非足を運んでみてはいかがですか~?公演詳細やリラックスパフォーマンスについては下記URLにてご確認ください。
2023年2月4日 (土) 15:00開演
(14:15開場、上演時間約2時間・休憩含む)
神奈川県民ホール 大ホール
https://www.sdballet.com/rp/