レースのチュチュやトゥシューズ、色とりどりのレオタード。
繊細で美しい衣装をまとい、ふわりと舞台に降り立つバレリーナって、妖精みたいでなんて素敵なんだろう......。
今回は、そんな夢の世界へ誘ってくれるバレエ映画をご紹介します。
■ こんなバレリーナになりたい!やる気UP映画
「リトル・ダンサー」(2000年、イギリス)
2000年カンヌ国際映画祭で絶賛されたバレエ・ムービーといえば「リトル・ダンサー」。主人公ビリー役ジェイミー・ベルは、若干13歳で2000人以上参加したオーディションの中から選ばれた新人。踊れて演技もできてイングランド北東部出身という難問をクリアした逸材です。初々しい彼が、少年期の怒り、悲しみ、喜びを瑞々しく演じています。
男の子だってバレエに夢中! イギリスの炭坑町に住む少年ビリーは、偶然目にしたバレエ教室に惹かれ、女の子たちに混じって練習するうち夢中になっていって――。女の子の領域とされていたバレエの世界に飛び込む少年ビリーの奮闘記です。
家族の心が離れ、苦しい日々を送るなか、バレエを通して踊る楽しさを知ったビリー。めきめき上達する彼に自分の夢を重ね、熱心に指導するウィルキンソン先生とのレッスンが続きます。しかし家族の反対にあってしまい......
夢に向かって誰よりも高くジャンプ!「バレエが楽しくって仕方がない」そんなキュートな笑顔を見せられたら、応援せずにいられません。
■ 話題になったバレエ映画
「ブラック・スワン」(2010年、アメリカ)
ナタリー・ポートマン演じる内気で目立たないバレリーナが大役に抜てきされたプレッシャーから、少しずつ心のバランスを崩していく様子を描いたサイコスリラー。本格的なダンスシーンと、呼応するように描かれる緻密な心理描写は圧巻です。
NYの名門バレエ団に所属するニナは、実力はあるのに内気で目立たないバレリーナ。元バレリーナの母親は、彼女が人生のすべてをダンスに注ぎ込むよう、過剰な程に干渉しています。そんなとき、「白鳥の湖」のプリマを演じるチャンスが巡ってきて......。
ニナは、可憐な白鳥と妖艶な黒鳥の一人二役を演じることに。彼女をゆさぶる芸術監督は、フランスを代表する俳優ヴァン・カッセル。ライバルの出現に、清純で無垢だった彼女の心が次第に乱れていきます。
主演のナタリー・ポートマンの整った容姿は優等生タイプのニナにぴったり......と思いきや、漆黒の羽に真っ赤なリップで妖しげに佇む黒鳥姿も息をのむ艶やかさ!正反対の白鳥と黒鳥が織りなす美しさに振り回されるのも楽しみのひとつです。
■ 思わず息をのむ。ドキュメンタリー映画
セルゲイ・ポルーニンのドキュメンタリー映画『ダンサー』
バレエダンサー、セルゲイ・ポルーニンの素顔に迫るドキュメンタリー映画『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』が、2017年7月15日(土)に東京・渋谷のBunkamuraル・シネマほか全国の劇場にて順次公開される。
19歳で英ロイヤル・バレエ団の史上最年少プリンシパルとなったセルゲイ・ポルーニン。端正な容姿と驚異的なジャンプ力、そして何よりその圧倒的な表現力で、ソ連生まれの名バレエダンサー、ルドルフ・ヌレエフの再来とも評された人物だ。
しかし人気のピークで英ロイヤル・バレエ団の退団を突然発表。その後彼が再び注目を集めたのは、グラミー賞にもノミネートされたホージアのヒット曲「Take Me To Church」のMVへの出演だ。写真家のデヴィッド・ラシャペルが監督し、ポルーニンが踊ったこのビデオはyoutubeで1,700万回以上再生され、ポルーニンを知らなかった人々をも熱狂の渦に巻き込んだ。
その体に無数のタトゥーを刻んだ、バレエ界の異端児にして"世界一優雅な野獣"。世界三大バレエ団の一つと称される格式高い英ロイヤル・バレエ団との確執など、様々な噂が飛び交かった彼の素顔とは?本作では、本人や家族、関係者のインタビューを通して、その本当の姿に迫る。
華やかな舞台の裏でひたむきに夢を追いかけるバレリーナたちの姿や、とことんロマンティックなバレエの世界。あなたはどれを選びますか?