バレエを始める前に知っておきたい5つのこと |NOAバレエスクール

2025.06.26

1615964_s.jpg


■はじめに

バレエを踊ることで、体力、柔軟性、バランス感覚、集中力、精神的な安定性を高める効果があります。自己表現や自信を育むことにもつながるため、日常生活でのストレス軽減やポジティブな感情の促進にも効果が期待できます。
何よりもバレエを始める心構えとして、リラックスして楽しむことが大切です。そのためには、レッスン時間や場所、持ち物など事前に確認しておきましょう。初めは緊張すると思いますが、間違いを恐れず、ポーズやステップを学びましょう。周りを気にせず、自分の成長に集中しましょう。

■①正しい姿勢と体の使い方

バレエの基本は姿勢にあり!!

バレエの基本姿勢は「バランスポジション」といいます。「バランスポジション」は、ほとんどのバレエの動きの出発点です。正しい姿勢ですと重心移動がしやすく、足も上げやすくなるため、美しい動きにつながります。


体の中心を意識して背筋を伸ばす

正しい姿勢は、頭・首・背中が一本の糸で吊るされているイメージで、あご・お腹・お尻を出さずにまっすぐ立ちます。この時、上に引き上げるように立つことが重要です。しっかりと引き上げができるようになってくると、ポジションの位置、ジャンプ、回転がスムーズに行うことができます。


姿勢が崩れると怪我を引き起こす可能性も

姿勢が崩れていると中々上達にはつながりませんし、怪我を引き起こす可能性もあります。
正しい姿勢を身に着けるために、壁に背を当てて練習することで、猫背になっていないか、背すじが曲がっていないかなどを確認しましょう。


■②適切なバレエシューズの選び方

自分の足に合ったバレエシューズ選びの重要性

自分の足に合っていないとケガにつながりやすいので、必ず合ったシューズを選んでください。ゴムが伸びてきたり、汚れたり、使っていけば劣化もしていきますから、定期的なメンテナンスも行っていきましょう。


シューズの種類

シューズにはいくつか種類があります。
・バレエシューズ(スプリットソール)
足裏のソールが2つに分かれているタイプで、つちふまずにアウトソールがないため、床を感じやすいのが特徴です。タンジュした時に、足元が綺麗に見えます。


・バレエシューズ(フルソール)
足裏のソールが、つま先からかかとまでつながっているタイプ。立つときに安定感があるため、初心者さんにおすすめのシューズです。
ソールのハリ感があるため、足裏の筋肉を鍛えたい方にもおすすめです。


また、シューズに使用されている素材も様々です。
・布タイプ
足なじみが良く、初心者の方におすすめ。


・ウォッシャブルタイプ
洗っても縮みにくい素材。 受講回数が多い方、洗って清潔に保ちたい方におすすめ。


・前皮バレエシューズ
前側が牛皮で作られていて、履いているうちに足に馴染ます。


・サテンバレエシューズ
光沢のあるサテン生地でできています。
まだトゥーシューズを履いたことがない方の、発表会やステージ向きシューズになります。


初心者向けのシューズ選びのポイントや注意点

バレエシューズを選ぶ際は、初心者の方向けの履きやすいシューズを選ぶことがポイントです。
シューズによって、ご自身の足の実寸よりも0.5~1㎝大きいものか、同じサイズで購入かが決まります。また、バレエシューズの色は、履くバレエタイツの色と同色系にすることが、基本です。購入する場合は、教室によって指定の有無を確認してから、購入しましょう。


■③柔軟性と体幹を鍛えるトレーニング

バレエの踊りには、パフォーマンスの向上と怪我予防のために、柔軟性と体幹の強化が不可欠になっています。
自宅でもできる簡単なストレッチや体幹トレーニングをいくつかご紹介します。

ストレッチ


股関節、背中、肩甲骨周り、ハムストリングなどバレエで使う筋肉を重点的にストレッチすると、パフォーマンスがダイナミックになります。

寝ながら:①仰向けになり、両膝を立てる
     ②両膝をそろえたまま、ゆっくりと左右に倒す
      (左右10回ずつ)


座って:①床に座り、両足の裏を合わせ、膝を開く
    ②両手で足を掴み、背筋を伸ばして、前に倒れる
    ③10秒×3セットを目安に行う


体幹トレーニング


ドローイン、プランクなどのトレーニングがあります。
NOAのサイトで詳しく載せているページを確認していただけるので、ぜひそちらでチェックしてみて下さい!
また、生活の中で意識をするだけでも変わります。例えば、電車で立っている時、体幹を意識して立ってみたり、歯ブラシをしている時、ドライヤーをしている時に片足でふらつかないように立ってみたり、少しずつでも自分の体幹に向き合ってみましょう。

体を柔らかくし、筋力をつけるための基本的な練習方法

ストレッチと体幹トレーニングを合わせた練習方法が効果的です。開脚ストレッチなどの股関節のストレッチ、ドローイン呼吸法、プランクやブリッジなどの体幹トレーニングを取り入れると効果的です。


■④バレエの基本ステップを知る

バレエの基本的なステップやポーズをいくつかご紹介します!

・プリエ
膝を曲げた姿勢で行うバレエの基本ポーズです。


・タンジュ
足を前方や横方向に伸ばす動作のことを指します。


・アラベスク
片脚で立ちながら、反対側の足を後ろに伸ばすポーズです。


・ポール・ド・ブラ
腕の動きやポーズを指します。


レッスンで出てくるフレーズはもっとたくさんあります!


各ステップを練習する際のコツやポイント

プリエ
プリエの上達するポイントは、4つあります。
1.引き上げる
膝を曲げる前に、床から頭の先まで引き上げることがポイントです。この引き上げがないと、ただの屈伸運動になってしまいます。
2.股関節からのターンアウト
ターンアウトは股関節から足全体で開きましょう。これはすべてのポジションでいえることですが、無理に足首がねじれた状態で行うと怪我につながります。前腿、膝、つま先がすべて同じ方向を向いているか確認しましょう。
3.すべて平行になっているか
股関節、膝、足首全てで均一に屈折します。
左右の肩と骨盤、4点を長方形を保っているか確認しましょう。
4,内腿を使う
股関節近くの内腿は、常に引き寄せて、上に引き上げます。
プリエする時、膝と腿が反対方向に引っ張られているのを感じてみてください。また伸びる時は、足裏でしっかり床を押して伸びましょう。


アン・バー
アン・バーを練習する際には、脇をたまご一個分の感覚で開けます。横から見た時に、肘が見えているか確認しましょう。肘の位置を気にしてしまうと、肩が上がりやすくなります。ポイントは、肩甲骨あたりを腕を動かす始点として行うと、肩が上がりにくくなります。


他にも最初に覚えておくべきステップをご紹介します。
ルルヴェ、ピルエット、シャッセ、バランセ、デガジュ、ロンドゥジャンプなどあります。代表例を絞って紹介しましたが、他にもたくさんのステップがありますので、ぜひ調べてみてください。


■⑤バレエの精神的な側面を理解する

バレエはメンタルヘルスにも効果がある芸術になります。
バレエでは、自分の動き、呼吸、音楽に集中する時間です。この時間があることで、自然と雑念が消え、精神的リフレッシュにつながります。また、できなかったことができるようになる成功体験をすることで、自己肯定感が高まります。
バレエは、常に正しい姿勢を保って踊るため、気分の落ち込みや不安感を軽減するとも言われています。そして音楽を使って体を動かすと、交感神経(緊張)から副交感神経(リラックス)への切り替えがスムーズになる効果があり、精神的なリセットが可能になります。
何よりもバレエスタジオには、たくさんの人が受けに来ます。踊りを通じて、様々な人と交流ができ、社会的つながりを得られる貴重な場所です。孤独になりやすい現代社会において、他者とつながる安心を感じられます。
バレエには、このように身体面だけでなく、精神面にもたくさんの効果が得られます。


■まとめ

バレエを始めるためには、バレエの心身における効果、用具・用語、教室の選び方を知っておくことがポイントです。何のためにバレエを始めたいかが重要になりますから、ご自身と向き合ってゆっくり考えてみください。
バレエは継続することで、心身に効果が表れていきます。初めは緊張したり、難しくて辞めたくなったり、マイナスな気持ちになってしまうかもしれません。しかし、できなくて当たり前なのです。周りのみなさんは、長い期間を使って、上達しています。焦らず、成長を楽しんでください。