パ・ド・ドゥとは?グラン パ・ド・ドゥとの違いは?理想の体重は?

【グラン パ・ド・ドゥ とは】

2人の踊りの意。通常は男女2人で踊られるが,女性2人によって踊られる場合もある。また古典バレエで,男女の主役を演じる踊り手がそれぞれ名人芸を誇示できるように考案されたものは,特にグラン・パ・ド・ドゥといい,通常の種類と区別する。その形式は 19世紀後半,マリウス・プティパによって完成された。厳格な構造をもち,アダージョ,バリアシオン,コーダの三つの部分に分かれている。アダージョは導入部にあたり,男女が登場していっしょにゆっくりした踊りを踊る。これは女性の見せ場であり,男性に手や腰を支えられて,身体の描き出す調和のとれた優美な線を披露する。次に男性,女性の順で,それぞれソロを踊り,軽快で高度な技巧を伴った短い踊りバリアシオンを踊る。最後のコーダは,まず男性が,次に女性が加わり,非常に早い動きで跳躍や回転技を行なって,最高潮に達したところで終わる。グラン・パ・ド・ドゥは古典バレエにのみみられる形式で,その華麗さから,バレエ作品において最大の見せ場となっており、発表会やガラ公演などでこの部分だけを踊ることも定番となっています。

流れとしては、
○アントレ(入口の意味。2人の入場)※音楽がないこともある
●アダージョ(ゆっくりの意味。男女2人がテンポの遅い曲に合わせて踊る。主に女性の優雅さを見せる)
●男性ヴァリエーション(男性のソロ。跳躍・回転などのダイナミックさが特徴)
●女性ヴァリエーション(女性のソロ。軽やかさ、繊細さ、優美さが特徴)
●コーダ(尾っぽの意味。終結部。テンポの早い曲に合わせて、2人で高度な技術を披露しあう)
上記は原則であり、作品によっては2人だけではなく他のソリストなどが加わることもあります。(パキータなど)
ちなみにアントレ、ヴァリエーション(ヴァリアシオン)はフランス語ですが、アダージョとコーダはイタリア語です。
これはアダージョとコーダが音楽用語であり、音楽用語はほとんどがイタリア語であったためです。


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「グランパドドゥ」はジャンプやリフトも多くかなりの「体力勝負」「スタミナ勝負」です。グランパドドゥの練習をしていると、本番当日までに痩せて、用意した衣装がゆるくなってしまうこともよくあります。また本番まで毎日、グランパドドゥを踊りきるための体力を付けるために、コーチまで頼んでランニングをしていたというバレリーナの話も聞いたことがあります。自分の踊りを最大限に魅せる努力をするだけでなく、踊りきる体力を付けるための練習もしなければならない「グランパドドゥ」は、体力面以外にも得られるものが沢山あります。
ちなみに理想の体重は相手の男性ダンサー次第ですが
体力と見た目を考えて45㎏あたりが理想だと思います(バレエの身長に対する理想の体重に関してのページはこちら)。

【グランパドドゥの代表的な舞台】


・眠れる森の美女 3幕(オーロラ姫とデジレ王子、フロリナ王女と青い鳥)
・ドン・キホーテ 3幕
・海賊 2幕
・くるみ割り人形 2幕
・白鳥の湖 3幕
・ライモンダ 3幕
・コッペリア 3幕
・ラ・バヤデール 3幕
・エスメラルダ(エスメラルダとフェビュス、ダイアナとアクティオン)
・パリの炎
・チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ
・グラン・パ・クラシック
・ゼンツァーノの花祭り
などがあります。パ・ド・ドゥを行うための目安のレベルとしては、初級クラス以上でポワントが履ける方になってきます。ヴァリエーションレッスンでパドドゥのクラスがある事もあるので、そこでチャレンジするものいいでしょう(パ・ド・ドゥの難易度に関してのページはこちら)。